ちょっと気になった記事

先週、元テレビキャスターの女性が重度のうつ病から回復できた話がありました。おそらく読まれた方もいるのではないでしょうか?病気から回復できた理由と言えば、自分にあった向精神薬を処方されたという事なのですが、この記事だけを読んでこの薬に対して誤解する方もでそうだなと少し危惧しました。

薬が効くのは確か

この断薬日記に来ている方はまさにこの手の薬をやめたいと思い、やめるのに苦労をされている方なわけですが、この記事では依存性なども含めリスクについては一切語られていませんでした。

となると、安易に薬を飲む人が増えてしまうのではないか?という事がとても気になりました。もちろん、つらい時に薬を飲む事を私は否定しませんが、大抵の医師はご存じの通り頓服での処方ではなく毎日3回のような形で継続して飲み続ける事を勧めるため、どうしても依存する可能性が高くなるわけです。

そうなると、いざやめようと思った時にやめられなくなって苦労するという問題が起きるわけです。そしてその問題が私やこれを読まれている方に起きている(起きた)わけです。

この手の薬は本当に難しいと思うばかりです。

薬は確かに効きます。自分に合っていればびっくりするくらい自分の気持ちが安定して楽しく生きられます。しかし、同時に薬に生かされている感が物凄く強く、いざやめるとなるとそこで生じる不安感は並大抵ではないのです。デパスなんて6時間もすると「デパス飲まないときつい!」というような状態になってしまうわけですから。デパスを持参し忘れた時の焦りと不安感は今でも忘れません(忘れるなって話ですけどね^^;)。

薬のメリット、デメリットをあわせて記事にしてほしかった

この記事のネット上での口コミを見ても、ほとんどの方が薬に肯定的な方でした。おそらく抗不安薬をずっと飲んでいる方であると推測されます。飲んでいる間で言えばこれらの薬は確かに自分を平静に保ってくれる神の薬と感じるでしょう。私もそうでしたから。こんな薬に出会えて最高だ!とまで思った事もあります。その後に断薬による離脱症状という悪夢が訪れるとは思いもしませんでしたけどね・・・。

他の記事にもあるように私はこれらの薬は必要な方のためにとても重要だと考えています。やはり薬なしでは生きられない方、あるいは一時的にそういう状況の方はいると考えています。

そのため肯定的な記事を書くのは良いのですが、この記事が独り歩きしてしまい、安易に抗不安薬を飲んでしまう方が増えないように依存性についても触れてほしかったというのが本音です。

一般の方の書き込みの中には「軽い気鬱で受診して、向精神薬で負のスパイラルに陥る危険もある。そのこともちゃんと伝えてほしい。」というものもありましたが、そういう点にも是非触れてほしいなと思うばかりです。

まあでも難しいですよね。

確かに飲んでいる間(やめるまで)はとても自分を楽にしてくれる薬であるわけです。なぜそれをやめるのか?と言われれば回答に困る方もいるでしょう。ただ、断薬を経験した私からすると、あのまま10年、20年と薬を飲み続けていたら自分はどうなっていたのだろうと思います。いろんな意味で。

とりあえず、私は「飲むのは絶対ダメ」「飲まないとダメ」のようないずれかに偏った意見ではありません。その人の状況でどうしても飲まざるを得ない場合には飲めば楽になるので良いと思いますし、惰性で飲んでいるなら断薬を検討するべきだとも思っています。可能な限り頓服(回数の少ない)にもっていければ良い意味での共存になるのでは考えています。

怖いのは普通に3度の食事のように抗不安薬を際限なく飲み続ける事が普通になってしまう事です。そして、こういう記事をきっかけに安易に飲む方が増えなければいいなと思っています。

飲むならまずは依存性も理解した上で飲むべきでしょう。というわけで、結局は医師がきちんと説明すれば良いって話なんですけどね^^;

離脱症状なんてほとんどない!と信じている医師が多すぎますから、この点は難しいですよね・・・。